小学校のプログラミング必修化で何が変わった?保護者が知るべきこと

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2020年、小学校でプログラミング教育が必修化されました

2020年度から、日本の全国すべての小学校でプログラミング教育が必修化されました。これは、学習指導要領の改訂に伴う大きな変化の一つです。

しかし、「必修化って具体的に何がどう変わったの?」「うちの子はちゃんとついていけているの?」「成績にはどう影響するの?」と不安や疑問をお持ちの保護者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、プログラミング必修化の経緯や実際の授業内容、成績評価の仕方から、学校の授業だけでは不十分と言われる理由、そしてご家庭でできるサポート方法まで、保護者が知っておくべきポイントをわかりやすく解説します。

プログラミング必修化の経緯と背景

なぜプログラミングが必修になったのか?

プログラミング教育が必修化された背景には、大きく3つの理由があります。

  1. Society 5.0への対応:日本政府が目指す「Society 5.0」(超スマート社会)では、AI・IoT・ビッグデータなどの先端技術が社会のあらゆる場面で活用されます。これからの時代を生きる子どもたちには、テクノロジーを理解し、活用する力が不可欠です。
  2. IT人材の不足:経済産業省の試算では、2030年には最大約79万人のIT人材が不足すると予測されています。早い段階からプログラミングに触れることで、将来のIT人材育成につなげる狙いがあります。
  3. プログラミング的思考の重要性:文部科学省が重視しているのは、コードを書く技術そのものよりも、「プログラミング的思考」と呼ばれる論理的思考力です。物事を順序立てて考え、効率的に問題を解決する力は、あらゆる職業・場面で求められます。

必修化に至るまでのタイムライン

  • 2016年:「小学校段階におけるプログラミング教育の在り方について」(有識者会議)が発表
  • 2017年:新学習指導要領の告示(プログラミング教育の必修化を明記)
  • 2018〜2019年:各学校での準備期間(教員研修、カリキュラム検討)
  • 2020年:全国の小学校でプログラミング教育の必修化がスタート
  • 2021年:中学校の技術・家庭科でプログラミング教育が拡充
  • 2022年:高校で「情報I」が必修科目に
  • 2025年:大学入学共通テストに「情報」が出題教科として追加

このように、小学校の必修化はゴールではなく、小・中・高・大学と一貫したプログラミング教育体制の「入口」に位置づけられています。

ポイント

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実際の授業ではどんなことをしている?

「プログラミング」という教科はない

ここが最も誤解されやすいポイントですが、小学校に「プログラミング」という独立した教科が新設されたわけではありません。算数、理科、総合的な学習の時間など、既存の教科の中にプログラミングの要素を取り入れる形で実施されています。

教科ごとの実施例

具体的に、各教科でどのようにプログラミングが取り入れられているか見てみましょう。

算数

「正多角形の作図」の単元で、プログラミングを活用する学校が多くあります。たとえば、Scratchを使って「ペンを下ろす→100歩動かす→120度回す」を3回繰り返すと正三角形が描ける、という学習です。角度と辺の関係を体感的に理解できるため、図形の学習にとても効果的です。

理科

「電気の利用」の単元では、センサーやプログラムを使って電気の流れを制御する学習が行われています。たとえば、明るさセンサーを使って「暗くなったら自動でライトが点く」というプログラムを作ることで、条件分岐の考え方と理科の知識を同時に学びます。

総合的な学習の時間

最も自由度が高いのが総合的な学習の時間です。学校によって内容はさまざまですが、以下のような取り組みが行われています。

  • Scratchでアニメーションや簡単なゲームを制作
  • ロボット教材(レゴ WeDo 2.0など)を使ったプログラミング体験
  • 地域の課題をプログラミングで解決するプロジェクト学習
  • プログラミングを使った作品発表会

音楽

一部の学校では、プログラミングを使って音楽を作る活動も行われています。Scratchの音楽ブロックを使って、リズムパターンを組み合わせたり、メロディーを作ったりする授業は、子どもたちに大人気です。

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教科書はどう変わった?

2020年度以降の教科書には、プログラミングに関する内容が追加されています。

  • 算数の教科書:正多角形の単元に、プログラミングで作図する活動が掲載
  • 理科の教科書:電気の利用の単元に、プログラミングでセンサーを制御する内容が追加
  • 各教科書の巻末や付録:プログラミングの基本的な考え方を解説するページが設けられている場合もあり

ただし、教科書だけでプログラミングを本格的に学ぶのは難しいのが実情です。教科書は「プログラミング的思考」の考え方を紹介する程度の記述が中心で、実際の操作方法や詳しい解説はあまり含まれていません。

成績評価はどうなっている?

保護者として気になるのが、プログラミングが成績にどう影響するかという点です。

独立した評価項目はない

小学校の通知表に「プログラミング」という独立した評価項目が追加されることはありません。プログラミングの学習内容は、あくまで各教科の中で行われるため、その教科の評価の一部として組み込まれます。

たとえば、算数の授業でプログラミングを使って正多角形を作図した場合は、算数の「図形」の評価に反映されます。

評価されるのは「思考力」

評価のポイントは、コードが正しく書けるかどうかではなく、「プログラミング的思考」ができているかです。具体的には以下のような力が評価されます。

  • 目的を達成するために必要な手順を考えられるか
  • 手順を順序立てて組み立てられるか
  • うまくいかないときに原因を考え、修正できるか
  • より効率的な方法を考えられるか

学校の授業だけでは不十分と言われる理由

プログラミング教育が必修化されたとはいえ、学校の授業だけでは十分なプログラミング力が身につかないという声が多く聞かれます。その理由を見ていきましょう。

授業時間が圧倒的に少ない

小学校のプログラミング教育には、専用の授業時間が設けられていません。各教科の中で取り入れるため、年間を通じてプログラミングに充てられる時間は非常に限られています。学校によっても差がありますが、年間10〜20時間程度というケースが一般的です。これは、週に換算すると30分にも満たない計算になります。

教員のスキル・経験に差がある

プログラミング教育を担当する教員の中には、プログラミングの経験がほとんどない方も少なくありません。文部科学省や各自治体による研修は行われていますが、十分とは言い難い状況です。教員のスキルによって、授業の質や深さに大きな差が生まれてしまいます。

学校によって取り組みに差がある

プログラミング教育の具体的な内容やボリュームは、学校の判断に委ねられている部分が大きいのが現状です。ICT環境が充実した学校と、まだまだ整備が追いついていない学校では、子どもたちが受けるプログラミング教育の質に大きな差があります。

「プログラミング的思考」にとどまりがち

学校のプログラミング教育は「プログラミング的思考」の育成が主な目標であり、実際にコードを書いてソフトウェアを作る体験は限定的です。プログラミングの楽しさや奥深さを十分に味わえないまま終わってしまうケースも少なくありません。

家庭でできるサポート方法

学校の授業を補い、お子さまのプログラミング力をさらに伸ばすために、家庭でできるサポートをご紹介します。

1. プログラミング教室を活用する

最も効果的なのは、専門のプログラミング教室に通わせることです。カリキュラムが体系的に組まれており、経験豊富な講師から直接学べるため、学校の授業では得られない深い学びが可能です。最近はオンライン対応の教室も増えており、通学の負担なく受講できます。

お子さまに合った教室を探すなら、プログラミング教室ナビで各教室を比較検討できます。

2. 家庭用プログラミング教材を活用する

自宅でも取り組める教材を活用するのも効果的です。以下のような無料・低価格の教材が利用できます。

  • Scratch:MITが開発した無料のビジュアルプログラミングツール。世界中で最も多く使われている子ども向けプログラミング環境です。
  • Hour of Code:1時間でプログラミングの基本を体験できるオンライン教材。マインクラフトやスターウォーズなど、子どもが興味を持つテーマが豊富です。
  • Viscuit(ビスケット):お絵描き感覚でプログラミングができる日本発のツール。低学年のお子さまでも直感的に使えます。

3. 子どもの「やりたい!」を応援する

プログラミングに限った話ではありませんが、子どもの学習意欲を高めるのは保護者の応援です。

  • 作った作品を一緒に見て、感想を伝える
  • 「すごいね!」「どうやって作ったの?」とポジティブな声かけをする
  • 完璧を求めず、試行錯誤のプロセスを褒める
  • 保護者自身も一緒に挑戦してみる

4. プログラミング関連の情報にアンテナを張る

プログラミング教育に関する情報は日々更新されています。文部科学省のサイトや教育関連メディアをチェックし、最新の動向を把握しておくことも大切です。学校の授業参観や保護者会でプログラミング教育について質問する機会があれば、積極的に活用しましょう。

まとめ:必修化を「きっかけ」にして、一歩先の学びへ

小学校のプログラミング必修化は、子どもたちがテクノロジーと向き合う第一歩です。しかし、学校の授業だけですべてが十分というわけではありません。

大切なのは、必修化を「きっかけ」として捉え、家庭でのサポートやプログラミング教室の活用で、お子さまの学びをさらに深めることです。

今後、中学・高校・大学とプログラミング教育はますます本格化していきます。小学生のうちから少しずつ慣れ親しんでおくことで、将来の学びがぐっと楽になるでしょう。

プログラミング教室選びで迷ったら、プログラミング教室ナビで教室の特徴、料金、口コミを比較してみてください。無料体験レッスンを受け付けている教室も多いので、まずは気軽に試してみることをおすすめします。

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プロナビ編集部

この記事を書いた人:プロナビ編集部

元IT企業エンジニア(8年勤務)の編集者を中心に、子育て中の保護者の視点で情報を発信。実際に体験授業へ参加し、教室の雰囲気・カリキュラム・子どもの反応を丁寧にレビューしています。▶ プロフィール詳細

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